「外車は壊れる」
バイクに限らず、いまだによく聞く言葉です。
今回レンタルした Royal Enfield INT650 は、走行距離37,000kmの個体。
バイクにしては過走行気味。いわゆる“新車同然”とは程遠いですが、そのぶん実態を知るには、むしろ都合のいい条件でした。
下道中心で往復136km。
街中、郊外、流れのいい区間を一通り走った上での、INT650の率直なインプレッションです。
走行距離37,000kmでも、何も問題は起きなかった
まず結論から言うと、道中トラブルは一切なし。
始動性、アイドリング、発進、巡航、停止まで、終始安定していました。
警告灯が点くこともなく、操作に違和感が出る場面もありません。
正直に言ってしまえば、
「これで3.7万km走っているのか?」
というのが最初の感想です。
外車だから、ロイヤルエンフィールドだから、という色眼鏡をかけて見てしまうと、この事実はなかなか受け入れにくいかもしれません。
ですが、ちゃんとメンテナンスされていれば、このくらいは普通に走る。
今回の車両は、それを静かに証明してくれました。
エンジンフィール
派手さはないが、常に気持ちいい
INT650の空冷並列2気筒は、刺激的な加速や高回転の快感を売りにするタイプではありません。
ただ、
・低回転からの繋がり
・60〜80km/hあたりの巡航
・スロットル操作に対する反応
これらが非常に穏やかで、扱いやすい。
走行距離が伸びている個体にもかかわらず、エンジンの雑味やガサつきは感じませんでした。
「走らせること自体が不安」になる瞬間が一度もない、というのはレンタルバイクとしてかなり重要なポイントです。
T120と比べて感じた“質感の違い”
同系統のバイクとして、自分は TRIUMPH Bonneville T120 にも乗った経験があります。
その視点で見ると、INT650はどうしても質感面では差を感じるのが正直なところです。
T120と比べたときのネガティブポイント
- スイッチ類や操作系の感触は、T120の方が明らかに上質
- エンジンの鼓動感はINT650の方が軽く、深みは少なめ
- 全体的に「道具感」が強く、高級感は控えめ
T120が「所有欲を満たすクラシック」だとすれば、INT650は「日常的に使えるクラシック」。
ここは好みがはっきり分かれる部分です。
ただし、気負わず乗れるのはINT650
一方で、気楽さ・距離の近さという点では、INT650に分があります。
T120はどうしても
「ちょっと気合を入れて乗るバイク」
という側面がありますが、INT650は良い意味でその緊張感がありません。
今回のように、
- 3万km超の個体
- 下道中心
- 食事や道の駅に寄りながら走る
こういった使い方では、INT650のキャラクターが非常に噛み合っていました。
外車=壊れる、はもう古い
今回のレンタルで一番印象に残ったのは、
実は走りそのものよりも、「何も起きなかったこと」です。
37,000km走っている外車が、特別扱いされることもなく、淡々と一日を終える。
これは、
「外車は壊れるから不安」
というイメージを、かなり現実的に崩してくれました。
もちろん、放置すれば壊れます。
どんなバイクでも同じです。
ですが、ちゃんと整備されていれば、普通に距離は伸びる。
INT650は、その分かりやすいサンプルでした。
総評
INT650は“構えずに付き合える外車”
Royal Enfield INT650は、
- 最新装備や圧倒的な性能を求める人向けではない
- 高級感や所有欲重視ならT120の方が満足度は高い
- でも、日常距離で気負わず乗れる外車としては非常に現実的
そんな立ち位置のバイクです。
走行距離37,000kmのレンタル車でも、
快適に、トラブルなく走り切れたという事実は、
INT650というバイクの信頼性を語る上で、
十分すぎる材料だと思います。
