「FI車は暖気いらないって聞くけど本当に?」
「今は冬だから特にどうしていいか分からない…」
「キャブ車はガッツリ暖気って言うけど何が違うの?」
そんな疑問を持つ初心者さん向けに、FI/キャブの暖気の違い・冬と夏のやり方・オイル粘度との関係までまとめて解説します。
結論:FIは軽い暖気、キャブ車はしっかり暖気
- FI(インジェクション)車:30秒〜1分の軽い暖気が快適のコツ
- キャブ車:2〜5分ほど、走り出しで安定するまでしっかり暖気
FI車は「自動で燃料を最適化」するため長時間の暖気が不要。
キャブ車は「温まらないと燃調が濃くなりすぎたり薄すぎたりする」ため、昔ながらのしっかり暖気が必要です。
まずはFI車について:なぜ短い暖気でOKなのか
FI車はECU(コンピュータ)がセンサー類から情報を受け取り、
気温・エンジン温度に合わせて勝手に燃調を調整してくれます。
▼ FI車が暖気いらないと言われる理由(機械的)
- 吸気温度センサー
- 冷却水温センサーまたは油温センサー
- O2センサー(排ガスセンサー)
これらから得た情報で、
エンジンが冷えていても“最適に近い燃料量”を自動で吹く → 始動直後でもそこそこ走れてしまう。
でも、FI車でも短い暖気をした方がいい理由
理由①:エンジンオイルが冷えて固い
オイルは温度が低いと粘度が高く、金属同士の“滑り”が悪い。
30秒〜1分アイドリングするだけでオイルが少し柔らかくなり、
エンジン内部の摩擦が減って負担が減る。
理由②:ピストン・シリンダークリアランスが温度で変わる
金属は温まると膨張するので、
低温時はクリアランスが広く、燃焼が安定しにくい。
軽い暖気で“設計温度に近づける”と振動が収まりやすい。
理由③:ECUが学習してアイドリングが安定する
エンジンが動き出して少し時間が経つと
O2センサーのフィードバックが働き始め、アイドリングが安定する。
→ 走り出しのギクつき防止。
キャブ車の場合:なぜ暖気が必須なのか
キャブ車は“手動で燃調を作る機械”なので、
気温が低い → ガソリンが気化しにくい → 混合気が薄くなり失火しやすい
そのため……
- チョークで無理やり濃くする
- エンジン温度が上がるまで待つ
という「儀式」が必要。
▼ キャブ車の理想の暖気
- 春〜秋:1〜2分
- 冬:2〜5分+走り出しは控えめ
- 真冬(0℃前後):5分以上かかることも
FIよりも“暖気の恩恵”が圧倒的に大きいのがキャブ車。
冬(今の季節)での暖気のコツ
冬はオイルがドロドロ+ガソリンが気化しにくい
このダブルパンチでどのバイクも扱いにくくなります。
▼ FI車の冬の暖気
- エンジン始動
- 1分ほどアイドリング
- 最初の1〜2kmは優しく走る(高回転禁止)
→ これで“エンジン内部の潤滑”と“センサー安定”が整う。
▼ キャブ車の冬の暖気
- チョークONで始動
- アイドリングが落ち着くまで2〜3分
- チョークを徐々に戻す
- 最初の1〜2kmは3000〜5000rpm程度で走行
→ キャブ車は“温まらないとまともに走れない”ため、FIよりも暖気が重要。
夏の場合:暖気は短め or ほぼ不要
夏は外気温が30℃近く、
オイルもガソリンも温まりやすい → すぐに調子が出る!
▼ FI車(夏)
- 10〜20秒の暖気で十分
- すぐ走り出してOK(ただし急発進はNG)
▼ キャブ車(夏)
- 30秒〜1分程度
- チョークは基本不要(始動性が悪い時だけ)
夏は“暖める必要”より“オーバーヒート防止”の方が重要。
暖気とオイル粘度の関係(知っておくと便利)
● 冬は柔らかめのオイルが向く
例:10W-40 → 5W-30 / 0W-30 に変更
(メーカー推奨範囲で)
「W」の左側の数字が低いほど、低温でも柔らかく動くオイル。
→ 朝の始動性UP・エンジン音が静かになる・暖気短縮。
冬におすすめの柔らかめオイル
● 夏は硬めが安心
例:10W-40 → 10W-50
高温で油膜がしっかりして安心感が増す。
夏におすすめの硬めオイル
まとめ
- FI車:自動燃調だから長時間の暖気はいらない
→ でも“1分の軽い暖気+ゆっくり走る”方が快適でエンジンに優しい - キャブ車:燃調が温度に左右されやすいので暖気必須
- 冬はオイルが固い・ガソリンが気化しにくいので暖気が特に大事
- 夏は暖気短めでOK。オーバーヒートに気をつける
