ABS(熱可塑性樹脂)
ABS樹脂やポリカーボネートなどの熱可塑性樹脂は、加工性とコストに優れた素材です。耐衝撃性はFRPやカーボンには劣りますが、街乗りや通勤、スクーター用途などには十分な性能を備えています。表面の経年劣化が起こりやすいため、数年での買い替えが前提となるケースが多い素材です。
おすすめ利用シーン
- 通勤・通学
- 街乗り・近距離ツーリング
- セカンドヘルメットとして
代表モデル(ブランド別)
OGK KABUTO:
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LS2:
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Daytona:
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FRP(グラスファイバー複合)
ガラス繊維(グラスファイバー)を樹脂で固めた複合素材で、軽量性と強度のバランスに優れた素材です。中級〜上級ヘルメットで多く採用され、長距離ツーリングにも適しています。衝撃を吸収しながら割れる性質を持ち、安全性にも優れています。
おすすめ利用シーン
- 週末のロングツーリング
- 一般道+高速道路の併用走行
- より高い安全性を求めるライダー
代表モデル(ブランド別)
Arai:
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Shoei:
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LS2:
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カーボン・コンポジット
炭素繊維(カーボンファイバー)を樹脂で固めた高剛性・超軽量の素材です。軽さによって長距離ツーリングでも疲労が少なく、スポーツ走行やサーキットユースにも適しています。一方で価格が高く、衝撃によるクラックが発生しやすい点には注意が必要です。
おすすめ利用シーン
- 高速道路主体のロングツーリング
- スポーツ走行・サーキット走行
- 最高クラスの軽さ・性能を求めるライダー
代表モデル(ブランド別)
ヘルメットの規格と保証期間
ヘルメットは素材だけでなく、「安全規格」と「保証期間」も選ぶ上で重要な要素です。
代表的な規格
- PSC/SG(日本):販売のために必要な最低限の安全基準。国内向け全製品で取得が必須。
- JIS:国内独自の安全規格。PSC/SGに加え、より厳しい耐衝撃・貫通性能基準を設定。
- SNELL(米):高い耐衝撃性能を求める国際的な任意規格。
- ECE(欧州):欧州の公道走行に必要な国際規格。近年は日本でも対応モデルが増加。
保証年数と有効期間
多くのメーカーは購入日から3〜5年の製品保証を設定しています。また、素材劣化を考慮して安全に使用できる期間はおおよそ3年〜5年とされます。外見に損傷がなくても、経年劣化によって性能が低下するため、定期的な買い替えが推奨されます。

