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バイクにABSは必要?いらない?初心者・リターンライダーが知っておくべき本当の話

「バイクにABSって本当に必要なの?」

バイク選びをしていると、必ず一度は出てくるこの疑問。
昔はABSなしが当たり前だったし、今でも「操作が鈍くなる」「いらない」という声はあります。

ただし――初心者やリターンライダーという立場で考えると、答えはかなりハッキリします。

基本的には、ABSはあった方がいい。

この記事では、

  • ABSが何をしてくれる装備なのか
  • 濡れた路面でABSなしだと何が起きるのか(検証動画あり)
  • ABSが向いている人/向いていない人

を整理しながら、初心者・リターンライダーが後悔しにくい判断軸を分かりやすく解説します。

目次

そもそもABSとは?何をしてくれる装備なのか

ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)は、

  • 強いブレーキ操作をしたとき
  • 路面が滑りやすい状況のとき

タイヤがロックしそうになると、自動でブレーキ圧を調整してくれる安全装置です。

よくある誤解ですが、ABSは

  • 止まる距離を必ず短くする装備
  • ブレーキ操作が上手くなる魔法の装備

ではありません。

転ばずに減速できる可能性を上げる装備 これがABSの一番正しい理解です。

特にバイクの場合、フロントタイヤのロックは一瞬で転倒につながります。
ABSは、その最悪の事態を防ぐための最後の保険です。

初心者・リターンライダーにABSがありがたい理由

パニックブレーキを助けてくれる

初心者やリターンライダーで多いのが、

  • 飛び出し
  • 急な割り込み
  • 信号や停止線の見落とし

こういった場面で、考える前にブレーキを強く握ってしまうことです。

ABSがない場合、

  • タイヤがロックする
  • フロントが逃げる
  • 一気にバランスを崩す

という流れになりやすい。

ABSがあれば、操作が完璧でなくてもロックを防ぎながら減速してくれます。

路面状況の変化に強い

日本の公道は、

  • 白線
  • マンホール
  • 砂や落ち葉

と、想像以上に滑りやすい条件が揃っています。

特にリターンライダーは、昔の感覚のままブレーキをかけてしまいがち。
ABSは、こうした想定外の路面変化に対する安全マージンになります。

ミスを「事故」ではなく「経験」で終わらせやすい

ABSがないと、ブレーキミス=転倒=強い恐怖体験になりやすい。

ABSがあれば、

  • 強すぎたな
  • この路面は危ないな

という学びで済む可能性が高くなります。

これは、初心者やリターンがバイクに慣れていくうえで、かなり大きな差です。

【検証動画】濡れた路面でABSなしだと何が起きるのか

この動画では、補助輪付きの車両を使い、あえてフルブレーキをかける検証が行われています。

転倒しない状態だからこそ、ABSあり/なしの挙動の違いがそのまま可視化されているのがポイントです。

ABSなしの場合:一瞬で制御が破綻する

ABSをオフにした状態で濡れた路面にフルブレーキをかけると、

  • タイヤが一気にロックする
  • フロントが逃げる
  • ハンドルが大きく暴れる

といった挙動がはっきり確認できます。

補助輪があるから耐えていますが、実際の公道なら転倒していてもおかしくない動きです。

ABSありの場合:挙動が暴れない

ABSをオンにした状態では、

  • ブレーキレバーは握ったまま
  • タイヤはロックせず
  • 車体姿勢が大きく乱れない

という挙動になります。

止まれるかどうか以上に、バイクが言うことを聞いてくれる感覚の差がよく分かります。

【動画を見た人向け】ABSの要点まとめ

  • 濡れた路面ではブレーキ操作が一瞬で限界を超える
  • ABSなしだとロック→挙動破綻が起きやすい
  • ABSありだと姿勢を保ったまま減速できる

ABSは「ブレーキが下手な人向けの装備」ではなく、想定外の状況でミスを致命傷にしないための装備です。

ABSが向いている人

  • バイク初心者
  • 数年〜十数年ぶりに乗るリターンライダー
  • 街乗り・ツーリングがメイン
  • 雨でも乗る可能性がある

こうした条件に当てはまるなら、ABSの恩恵を受ける場面は確実にあります。

ABSが向いていない(必須ではない)人

  • サーキット走行がメイン
  • ブレーキ操作に強い自信がある

このレベルであれば、ABSなしを選ぶ理由も成立します。
ただし、これはかなり限定された層です。

125cc・250ccクラスでのABS事情

125ccクラス

125ccは速度が低いから安全と思われがちですが、

  • タイヤが細い
  • 車体が軽い

ため、ロックした瞬間の破綻はむしろ早いです。

初心者が最初に乗る排気量だからこそ、ABSの恩恵を一番受けやすいクラスとも言えます。

250ccクラス

250ccになると速度・車重ともに上がり、制動時の荷重移動も大きくなります。

フロント+リアABSが主流になっているのは、公道ではそれだけ効果が高いからです。

ABS義務化について軽く補足

ABSは近年、多くの排気量で義務化されています。

理由はシンプルで、公道事故の低減効果がはっきりしているから

今回紹介したような検証動画の挙動は、義務化の根拠そのものとも言えます。

よくある反論への回答

ABSがあると運転が雑になる
→ 雑になるかどうかはライダー次第。ABSはミスを致命傷にしないための装備です。

昔はABSなんてなかった
→ 交通量・車の性能・道路環境は昔と大きく違います。

ABS介入すると怖い
→ それだけ限界を超えたブレーキをかけているというサインです。

どうしても欲しいバイクにABSがない場合、どう考えるか

「理屈は分かった。でも、どうしても欲しいバイクにABSが付いていない」

これは、バイク好きなら誰でも一度はぶつかる悩みだと思います。

結論から言うと、
それでも乗るという選択自体は、否定されるものではありません。
ただし、その場合は“割り切り”と“理解”が前提になります。

① 安全マージンを十分に取って乗る(割り切る)

ABSなしのバイクに乗るということは、

  • ブレーキ操作のミスが即リスクになる
  • 濡れた路面・低μ路では余裕が一気に減る

という現実を受け入れる、ということです。

だからこそ、

  • 車間距離を多めに取る
  • 雨天時はペースを一段落とす
  • 「止まれるか」より「止まらなくて済むか」を考える

といった、常に余白を残した乗り方が必要になります。
これは妥協ではなく、割り切りです。

② ABSあり/なしの挙動を意識的に学ぶ

ABSなし車に乗るなら、

  • ロック手前のブレーキ感覚
  • フロントが逃げ始める兆候
  • 路面状況による制動力の変化

を、感覚として理解しておく必要があります。

可能であれば、

  • 教習所の安全講習
  • クローズドエリアでのブレーキング練習

などで、ABS付き車両との違いを体感しておく、判断力は大きく変わります。

③ なぜABSが義務化されているのかを理解する

自動車はかなり昔から、ABSが標準装備になっています。

それは、

  • 人はパニック時に正確な操作ができない
  • タイヤロックは制御不能につながる
  • 装備で防げる事故は、装備で防ぐべき

という結論が、データとしてはっきり出ているからです。

ABSなしを選ぶということは、
そのリスクを自分で引き受けるという選択でもあります。

④ 憧れは憧れとして割り切る、という選択

筆者自身も、

  • 旧車
  • 出目金のYZF-R1
  • Daytona 675(センターアップマフラーの前期型)

といったモデルが大好きです。

ただ、過去にABS非搭載車による

  • 割り込みに対するフルブレーキ
  • タイヤロック
  • 転倒による骨折

を経験しており、ABSがない怖さを身をもって体感しています。

そのため、これらのバイクは「憧れ」として心に留め、ABS付きの車両を選ぶいう割り切りをしています。

これは妥協ではなく、自分の経験を踏まえた現実的な判断です。

⑤ それでも乗るなら、装備と環境でリスクを下げる

どうしてもABSなし車に乗る場合は、

  • タイヤを常に良好な状態に保つ
  • 制動力とコントロール性に優れたブレーキパッドを選ぶ
  • 雨天・低温時は無理をしない

といった、周辺要素でのリスク低減が重要になります。

ABSは後付けできませんが、他の部分で安全マージンを積み上げることはできます。

結論:初心者・リターンなら悩むならABS付きでいい

ABSは、上手く走るための装備ではありません。

ミスをしてしまった瞬間に、転ばずに済む可能性を残すための安全装備です。

濡れた路面での検証動画を見たあとなら、 「ABSは保険」という言葉の意味が、かなり具体的に感じられるはず。

悩むなら、ABS付きでいい。 それが、長く安心してバイクを楽しむための現実的な選択です。

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この記事を書いた人

バイクの試乗レビューや実走インプレを中心に発信している個人ブログです。
125ccクラスからミドルクラスまで、レンタルバイクや実車試乗を通して「カタログでは分からない部分」を自分の言葉でまとめています。

教習所入校前・初心者の方が不安に感じやすいポイントや、実際に乗って気づいた注意点も重視しています。
机上のスペックではなく、実際に走って感じたことを正直に伝えることを大切にしています。

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